チルチルミチル

チルチルミチル
籠の中の鳥
君と出会ったのは
近くて遠い夜明けの晩

チルチルミチル
指をすり抜ける
残るのはただ
黒い君の影ばかり

しあわせなんて知らない
ぜんぶ君と消えていってしまった
側にいた君も
振り向けば
逃げていく


チルチルミチル
夜の城に隠れる
君が見つめるのは
森で呼ぶ無数の鳥たち

チルチルミチル
時を駆け抜ける
過去も未来も
その羽の遙か下

しあわせなんて知らない
ぜんぶ君が連れて行ってしまった
籠の中の鳥
振り向いても
だれもいない

散る散る満ちる
舞い落ちた君の羽
籠の中の鳥は
いついつ君と出会う

チルチルミチル
しあわせなんていらない
その青い翼で
持って行って
連れて行って